保険診療で受けられる
整形外科のリハビリテーション
腰痛、肩の痛み、膝の痛み、けがや手術後の機能低下などに対して、医師の診察・診断に基づくリハビリテーションを行います。
外来リハビリテーションは、医師が治療上必要と判断した場合、健康保険を利用して受けることができます。症状や治療段階に応じて、次の2つを組み合わせます。
- 理学療法士とマンツーマンで行う運動器リハビリテーション
- 電気・光・牽引などの治療機器を使用する物理療法
- 保険適用の可否、実施期間、回数などは、病名、症状、発症・手術からの期間、医師の判断などによって異なります。
1.運動器リハビリテーション
理学療法士による40分間のマンツーマンリハビリ
運動器リハビリテーションでは、理学療法士が患者さんと一対一で、約40分間の個別リハビリテーションを行います。
姿勢、関節の動き、筋力、柔軟性、歩き方、痛みが出る動作などを評価し、一人ひとりの症状と目標に合わせて内容を組み立てます。

主なリハビリ内容
関節可動域訓練・徒手療法
硬くなった肩、膝、股関節などを理学療法士が動かし、関節可動域と身体の動きの改善を目指します。
ストレッチ
筋肉や関節の状態を確認したうえで、必要な部位を安全な範囲で伸ばします。関節の柔軟性を獲得することで動きを改善し疼痛を軽快していきます。
筋力トレーニング
体幹、肩周囲、臀部、太ももなど、関節を支える筋肉を段階的に鍛えます。疼痛が悪化しないようにプログラムを組んで自宅でのトレーニングの指導を行います。
姿勢・動作指導
ひどい痛みがおきないように座り方、立ち上がり方、歩き方、物の持ち上げ方を指導します。仕事やスポーツで負荷がかかっている場合には身体の使い方を指導し、確認をします。
自宅で行う運動の指導
クリニックのリハビリテーション室だけでなく、自宅でも安全に継続できる運動を分かりやすく指導します。
主な対象疾患
- 慢性的な腰痛(腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎分離症、腰椎すべり症など)
- 肩関節周囲炎(五十肩)、肩腱板損傷
- 変形性膝関節症、半月板損傷
- 交通事故による頚椎捻挫・むち打ち
- スポーツ障害
- 骨折や整形外科の手術後の関節可動域制限、筋力低下、歩行訓練、機能低下
特に慢性腰痛では、運動療法は痛みや身体機能、日常生活能力の改善を目的とする治療としてエビデンスがあり、改善のために推奨されています。

2.物理療法
治療機器を使って痛みの軽減をサポートします
物理療法は、電気、光、温熱、牽引などを利用し、痛みや筋肉の緊張を和らげ、身体を動かしやすくすることを目的とした治療です。医師が症状や病態を確認したうえで、運動器リハビリテーションと組み合わせる場合と、物理療法を中心に行う場合があります。
物理療法についても、医師が治療上必要と判断した場合は、健康保険を利用して受けることができます。
導入する主な治療機器
干渉波治療器
異なる周波数の電流を身体に流し、筋肉の緊張緩和や疼痛の軽減を目的として使用します。
キセノン光線治療器
キセノン光を患部に照射し、温熱作用などによって血流の改善や疼痛の軽減を目指します。
低出力レーザー治療器
低出力レーザーを痛みのある部位や関節周囲に照射し、疼痛の軽減を目的として使用します。
頚椎牽引装置
首を一定の力でゆっくりと牽引します。頚椎症や頚椎椎間板ヘルニアなどで、医師が適応を判断して実施します。
腰椎牽引装置
腰部をゆっくりと牽引し、腰や下肢の症状の軽減を目的として行います。すべての腰痛に行うものではなく、診察結果をもとに適応を判断します。
医師と理学療法士が
連携して治療します
まず医師が診察を行い、どのような身体の状態であるか確認します。リハビリテーションによる治療適応を判断します。そのうえで、症状や生活上の目標に合わせて、運動器リハビリテーションと物理療法の中から必要な治療を選択します。
痛みを一時的に和らげるだけでなく、関節の動き、筋力、姿勢、歩行などを改善し、日常生活の改善、スムースな仕事ができるように、スポーツへの復帰を目指してリハビリテーションを開始します。
保険診療について
運動器リハビリテーションおよび物理療法は、医師の診察により治療が必要と判断された場合健康保険の対象となります。健康保険証またはマイナ保険証をお持ちください。
なお、保険診療には病名や治療期間などに関する規定があります。また、交通事故については、健康保険ではなく自賠責保険を利用する場合があります。詳しくは受付へご相談ください。

