骨折の連鎖を防ぎ、いつまでも健康で、自分の足で健やかに歩くために

骨粗鬆症のイメージ画像

このような方は骨密度検査をご検討ください

  • 40歳以上の女性・65歳以上の方
  • 背が縮んだ、背中が曲がってきた方
  • 転倒などの軽い衝撃で骨折したことがある方
  • すでに一度でも背骨、手首、肩、股関節などを骨折した方
  • 骨粗鬆症の薬を使用したいが、歯科治療や副作用が心配な方

骨粗鬆症とは

骨粗鬆症は、骨の量や骨の質が低下し、簡単に骨折してしまう病気です。初期にはほとんど自覚症状がありませんが、進行すると、背中が丸くなったり、わずかな転倒や日常生活の動作でも、背骨、手首、肩、太ももなどを骨折することがあります。
特に重要なのは、一度骨折すると、次の骨折を起こす危険性が高くなることです。骨折が次の骨折を招く状態は、「骨折の連鎖」あるいは「ドミノ骨折」などと呼ばれます。

骨折を繰り返すと、歩行能力や日常生活動作が低下し、介護が必要になる可能性も高まります。そのため、骨粗鬆症では最初の骨折を防ぐだけでなく、一度骨折した方の次の骨折を防ぐことが極めて重要です。一度骨折した方には、より積極的な治療が必要です。

わたくしたちは、骨折の診断と治療を日常的に行う整形外科として、特に骨折後の二次骨折予防を重視しています。骨折歴のある方は、骨密度の数値だけでなく、年齢、骨折した部位、レントゲン所見、転倒リスク、糖尿病や婦人科疾患など基礎疾患などを総合的に評価する必要があります。骨折リスクが高い方には、薬剤による治療が必要となります。必要な栄養素を補充する薬、骨を壊す働きを抑える薬や、骨をつくる働きを促進する薬などから、患者さまの状態に応じて治療を選択します。

腰椎・大腿骨をDXA法で詳しく測定します

2025年版『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン』に基づき、富士フイルム製X線骨密度測定装置ALPHYS LF(アルフィス)を使用しています。

骨粗鬆症の診断や治療効果の判定で重要となる、「腰椎」と「大腿骨近位部」の骨密度をDXA法で正確に、かつ詳しく測定します。手、前腕、かかとなどの骨密度測定は簡便なスクリーニングとして利用されますが、継続した治療には向いていないといわれています。わたくしたちは、診断や治療方針の決定に適した腰椎・大腿骨DXA測定を基本としています。

骨粗鬆症治療と骨折治療に詳しい整形外科専門医が担当します

骨粗鬆症治療と骨折治療に詳しい整形外科専門医が担当します

骨密度の数値だけを見て画一的に薬を処方するのではなく、骨折歴、画像所見、血液検査、持病、歯科治療の予定などを確認し、患者さまごとに治療方針を決定します。丹澤院長は、これまで治療が難しいとされている骨・軟部腫瘍の治療を専門とし、骨病変や骨代謝に関わる薬物治療の経験を有しています。悪性腫瘍に伴う骨病変に対する高用量の骨吸収抑制薬を含め、専門領域での治療経験を生かしながら、安全性にも配慮した骨粗鬆症診療を行います。

治療薬には、それぞれ異なる効果、投与方法、注意点があります。当院では、患者さまの骨折リスクに応じて、必要な場合には骨折抑制効果の高い薬剤も含め、適切な治療をご提案します。

歯科と連携し、安全な治療を目指します

骨粗鬆症治療薬は、まれに歯科治療に影響を及ぼす薬剤関連顎骨壊死・顎骨骨髄炎に注意が必要です。そのため当院では、骨吸収抑制薬などを開始する前に、必要に応じて歯科治療の状況、抜歯やインプラント治療の予定、歯周病の有無などを確認します。必要に応じて、かかりつけ歯科医への受診や診療情報の共有を行い、医科歯科連携のもとで治療を開始する方針です。
ただし、歯科治療が必要だからといって、骨粗鬆症治療を一律に中止・延期するわけではありません。骨折の危険性と歯科治療の内容を総合的に判断し、歯科医師と相談しながら安全な治療計画を立てます。

骨折を繰り返さないために

骨粗鬆症治療の目的は、骨密度の数字を上げることだけではありません。本当の目的は、背骨や股関節などの骨折を事前に防ぎ、自分の足で歩ける生活が継続できるように守ってあげることです。

一度でも骨折したことがある方、身長が縮んだ方、背中が曲がってきた方、歯科治療と骨粗鬆症治療の両立が心配な方は、当院へご相談ください。

骨粗鬆症の薬物療法

骨粗鬆症の薬物療法

骨粗鬆症の治療は、患者さま一人ひとりの骨折リスクや年齢、既往歴、生活背景などを総合的に評価し、最適な薬剤を選択します。
2025年版「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」に基づき、効果と安全性を考慮した治療を行います。

骨を作る力を高める薬(骨形成促進薬)

骨折リスクが高い方や、すでに脆弱性骨折を経験された方には、骨を新しく作る力を高める薬が選択されることがあります。

  • ロモソズマブ(イベニティ®)
  • テリパラチド製剤(フォルテオ®・テリボン®)
  • アバロパラチド(オスタバロ®)

骨を壊れにくくする薬(骨吸収抑制薬)

骨は「古い骨を壊す働き(骨吸収)」と「新しい骨を作る働き(骨形成)」を繰り返しています。骨粗鬆症では骨吸収が過剰になるため、これを抑える薬が治療の基本となります。

  • ビスホスホネート製剤(アレンドロン酸、リセドロン酸、ミノドロン酸、ゾレドロン酸など)
  • デノスマブ(プラリア®)
  • 選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM: Selective Estrogen Receptor Modulator)
    • ラロキシフェン塩酸塩(エビスタ®)
    • バゼドキシフェン酢酸塩(ビビアント®)
  • ビタミンD製剤
    • エルデカルシトール(エディロール®)
    • アルファカルシドール(アルファロール®・ワンアルファ®)
  • ビタミンK₂製剤
    • メナテトレノン(グラケー®)

一人ひとりに合わせた治療

骨粗鬆症の治療では、骨密度だけではなく、

  1. これまでの骨折歴
  2. 年齢
  3. レントゲン検査の結果
  4. 持病や服用中のお薬
  5. 歯科治療の状況

などを総合的に評価し、一人ひとりに適した治療方針を決定します。
特に、一度骨折を経験した方は、次の骨折を予防する「二次骨折予防」が非常に重要です。骨折を繰り返さないための治療と継続的な評価を大切にしています。